パン作りで牛乳の代わりにヨーグルトやスキムミルクは使える?

パン作りで牛乳が切れているとき、ヨーグルトやスキムミルクで代用できるのか悩んだことはありませんか?
冷蔵庫に牛乳がないからといって、パン作りをあきらめるのは早すぎます。

実は、ヨーグルトやスキムミルクをはじめ、豆乳やアーモンドミルクなどでも、十分においしいパンを作ることが可能です。
牛乳の代わりになるものを正しく選べば、風味や食感に深みを出すこともできます。

この記事では、パン作りで牛乳の代わりにヨーグルトやスキムミルクは使える?という疑問に答えながら、具体的な代用品や使い方、注意点までを解説していきます。
何がどのように代用できるのかを知ることで、毎日のパン作りがもっと自由に、もっと楽しくなるはずです。

目次

パン作りで牛乳の代わりになるもの7選

スキムミルク(脱脂粉乳)

スキムミルクは牛乳から脂肪分を取り除いた脱脂粉乳です。
水に溶かして使うことで、牛乳に近い風味と栄養が得られます。
保存性が高く、常温で長期保存できるのもメリット。
ストックしておけば、牛乳がないときにも困りません。

パン作りでは、水と一緒に使えば扱いも簡単です。
たんぱく質が豊富なので、焼き色やコクも出やすくなります。

牛乳より軽めの仕上がりになりますが、日常使いには十分対応できます。
食パンやロールパンなど、幅広いレシピに活用できる万能代用品です。

豆乳(無調整)

豆乳は植物性ながら牛乳に近い働きをする、優秀な代用品です。
特に無調整豆乳はクセが少なく、味のバランスを損ないません。
牛乳と同量で置き換えても、生地の膨らみや食感にほとんど影響が出ません。

豆乳に含まれるたんぱく質のおかげで、焼き色もしっかり付きます。
乳製品を控えたい方やアレルギー対応としても重宝されます。
パン全体があっさりと仕上がるため、食べやすさもアップ。

甘みの少ない無調整タイプを選ぶのが基本です。
食パンや丸パンなど、素朴な味わいを引き立てたいときに最適です。

アーモンドミルク

アーモンドミルクは、ナッツ由来の香ばしさが魅力です。
牛乳の代わりに使うと、パンに自然なコクと甘みが加わります。
脂肪分が少なく、あっさりした仕上がりになるのも特徴です。

牛乳と同量で代用できるため、扱いも簡単。
ただし甘味料入りの製品もあるので、無糖タイプを選びましょう。
パン全体の甘さが変わってしまうため、製品選びは重要です。

ナッツ系のパンや、風味を際立たせたいパンに特におすすめです。
日常のパン作りに変化をつけたいときにぴったりの材料です。

オーツミルク

オーツミルクは、オーツ麦から作られた植物性ミルクです。
ほんのり甘く、とろみのある液体で、牛乳の代用品として人気です。
クセが少なく、ふんわりやさしい風味に仕上がります。

パン生地に加えると、柔らかさとしっとり感が出やすくなります。
扱いやすく、牛乳と同じ分量で使って問題ありません。
ソフト系のパンやスイーツ系の生地と相性が良いです。

甘味料入りの製品も多いため、無糖タイプを選ぶのが安心。
やさしく自然な甘みのあるパンを作りたいときに重宝します。

ライスミルク(米乳)

ライスミルクは、米から作られたやさしい甘さの植物性ミルクです。
脂質やたんぱく質が少なく、あっさりと軽い仕上がりになります。
牛乳の代わりとして使う場合は、同量で代用可能です。

コクが足りないと感じるときは、バターや卵で補いましょう。
アレルギー対応のレシピや、小さな子ども向けのパンにも適しています。
自然な甘みを活かしたパンや蒸しパンなどにも向いています。

クセがほとんどなく、食べやすいパンに仕上がるのがメリットです。
ヘルシー志向の方や食事制限がある方にも安心して使えます。

ヨーグルト(プレーン)

プレーンヨーグルトは、パンにしっとり感と酸味を加える素材です。
濃度が高いため、水分量を調整する必要があります。
そのまま使うよりも、液体の一部をヨーグルトに置き換えるのが基本です。

発酵の助けになるイメージがありますが、イーストなしでは膨らみません。
香りと風味に奥行きを出すための補助材料と考えるとよいでしょう。
無糖のプレーンタイプを選ぶのが必須です。

ベーグルやソフト系のパンに使えば、もちっとした仕上がりになります。
風味重視のアレンジを楽しみたい方におすすめです。

生クリーム

生クリームは脂肪分が高く、パンにリッチな風味とコクを与えます。
入れるだけでしっとりふわふわな食感に変わります。
ただし、入れすぎると生地が重くなり、膨らみが悪くなることも。

牛乳と同じ量を使うと重すぎるため、加減が必要です。
水や豆乳と組み合わせてバランスを取ると、失敗が減ります。
ブリオッシュなど、リッチ系のパンに向いています。

贅沢なパンを焼きたいときや、特別な日のアレンジに最適です。
濃厚な味わいを楽しみたい方にぴったりの材料です。

水+スキムミルク

牛乳がないときに頼れるのが「水+スキムミルク」の組み合わせです。
スキムミルクは脱脂粉乳とも呼ばれ、水に溶かして使います。
牛乳のようなコクと香りを与えることができ、栄養面でも優秀です。

使い方は、レシピの牛乳量をそのまま水に置き換え、スキムミルクを加えるだけ。
スキムミルクの量は、水100mlに対して約5〜10gが目安です。

軽めであっさりとしたパンに仕上がりますが、焼き色や膨らみも問題なし。
コストを抑えながらもしっかり美味しく焼ける方法として、根強い人気があります。

牛乳の代わりに豆乳にする

牛乳の代わりに豆乳を使う方法は、味・栄養・扱いやすさのバランスが取れています。
特に無調整豆乳を選ぶことで、クセのない仕上がりになります。
牛乳と同じ量をそのまま置き換えられるのも便利です。

豆乳にはたんぱく質が多く含まれており、パンの焼き色や食感にも影響を与えます。
しっとり感が出やすく、柔らかい生地に仕上がるのが特長です。

豆乳を使ったパンはやさしい味わいになり、素材の味を引き立てます。
乳製品アレルギーの方や、動物性食材を控えたい方にも向いています。

手軽で失敗しにくく、牛乳がなくても安心して使える代用品です。

水+油(サラダ油)

水にサラダ油を加える方法は、牛乳なしでもふんわりパンを焼きたい人におすすめ。
牛乳の脂肪分を補うために油を使うイメージです。
水だけだとパサつきがちな生地も、油を加えることでしっとりします。

分量の目安は、水180mlに対してサラダ油大さじ1程度。
こねやすく、扱いやすい生地になります。
パンに特別な風味をつけたくないときにも、使いやすい方法です。

ただし油を加えすぎるとベタつく原因になるため、加減は必要。
甘めのパンやロールパンなど、軽い食感を出したいときに特に向いています。

シンプルな材料でパンを作りたいときにぴったりの代替法です。

水と牛乳の両方使うとどうなる?

水と牛乳を両方使うことで、パンの仕上がりはバランスの取れたものになります。
水は軽さ、牛乳はコクと風味を担当するイメージです。
組み合わせることで、ふんわり感としっとり感の両方を出すことができます。

たとえば、水をレシピの半量に、残りを牛乳にすることで、重たくなりすぎず風味も加わります。
水分バランスは、気温や粉の吸水性を見ながら調整するのがコツです。

この方法は、シンプルな食パンやお総菜パン、甘いパンなど、どのレシピにも応用可能。
極端な味の偏りがなく、失敗もしにくい構成です。

牛乳を節約したいときや、あっさり感とリッチさを両立させたいときにおすすめです。

牛乳とスキムミルクの違い

成分の違い

牛乳とスキムミルクは、見た目や使い方は似ていますが、中身は大きく異なります。
まず、牛乳は脂肪・たんぱく質・乳糖・ミネラルがバランスよく含まれた液体です。
一方、スキムミルクはその牛乳から脂肪分を取り除き、粉末状に加工したもの。
脂肪ゼロで低カロリーなのが最大の特長です。

また、カルシウムや乳たんぱくはスキムミルクにも豊富に含まれています。
ただし、脂溶性ビタミン(A・Dなど)は牛乳より少なめです。
味わいもさっぱりとしており、コクは牛乳の方が勝ります。

ダイエットや脂質制限をしている人にはスキムミルクが有効です。
使用目的に応じて、成分の違いを意識すると選びやすくなります。

保存方法の違い

牛乳は冷蔵保存が基本で、開封後は数日以内に使い切る必要があります。
温度変化に弱く、傷みやすいため、取り扱いには注意が必要です。
冷蔵庫のドアポケットではなく、温度が安定した奥での保存が推奨されます。

一方、スキムミルクは粉末状で常温保存が可能。
未開封であれば数ヶ月〜1年ほど持ち、災害用の備蓄にも向いています。
開封後は湿気やにおい移りを防ぐため、密閉容器での保存が必須です。

使いたい分だけ水に溶かして使えるため、無駄も出にくいのが魅力。
冷蔵庫の容量を気にせずストックできるのも、大きな利点です。

日常使いは牛乳、非常用や常備にはスキムミルクという使い分けもおすすめです。

パン作りに使うとどう違う?

パン作りで牛乳を使うと、生地にコクや風味が加わり、しっとりとした仕上がりになります。
脂肪分が焼き色にも影響を与えるため、表面がきれいな焼き色に。
食感もやわらかく、ミルクの甘みがほのかに感じられるパンになります。

対してスキムミルクは、脂肪がない分あっさりとした味わいに。
生地はやや軽く仕上がり、焼き色も控えめになる傾向があります。
ただし、たんぱく質や乳糖はしっかり含まれているため、膨らみや発酵には十分対応可能です。

スキムミルクは水と合わせて使うため、配合に自由度があります。
リッチにしたいなら牛乳、軽めに仕上げたいならスキムミルク。
仕上がりイメージに合わせて選ぶことが、満足のいくパン作りにつながります。

パン作りで牛乳を水に換算する方法

牛乳を水に換算するときの計算方法

パンのレシピに「牛乳」と書かれているけど、家にないとき。
水に変えて作ることはできます。

ただし、牛乳はただの白い水ではありません。
牛乳の約9割は水ですが、のこりは「脂肪」「たんぱく質」「甘み(乳糖)」などが入っています。
そのまま水だけにすると、少し物足りない仕上がりになることも。

おすすめは、水にスキムミルク(脱脂粉乳)を少し混ぜる方法。
牛乳200mlを使うなら、水180mlとスキムミルク10gが目安です。

もしスキムミルクがなければ、水の一部を豆乳やヨーグルトに変えてもOK。

大事なのは「量」だけでなく、「牛乳の中身」を少しずつ足してあげること。
それが、おいしいパンにつながります。

水だけで作ったパンの仕上がりは?

牛乳を一切使わず、水だけで作ったパンはどうなるのか。
結論から言うと、問題なく焼けます。
ただし、牛乳入りと比べて風味やしっとり感は控えめになります。

水だけで作った生地は、軽くさっぱりした仕上がりになりがちです。
パンの表面の焼き色も薄めになり、ふんわり感も少し物足りないことがあります。
ただし、これを“素朴で軽やか”と感じる人には好まれます。

コッペパンや食パンのようにミルキーさを求めるパンには不向きですが、
リーンな生地(フランスパン系)やシンプルなパンには問題ありません。

パン作り初心者でも扱いやすく、コストも抑えられるのがメリットです。

牛乳と同じ風味に近づけたいとき

牛乳がないときでも、水とスキムミルクだけでけっこう近い味になります。
大事なのは「分量のバランス」です。

たとえば、レシピに「牛乳200ml」と書かれていたら、
水180mlにスキムミルクを10g(大さじ1強)入れて使うのが基本です。

スキムミルクは、牛乳から脂肪をぬいて粉にしたもの。
水でとくと、牛乳のような香りやコクが出てきます。
たんぱく質やカルシウムもあるので、パン作りにもぴったりです。

ただし、牛乳の脂肪分(まろやかさ)はないので、
しっとり感や風味は少しだけあっさりします。

それでも、スキムミルクを入れれば「ただの水だけ」よりずっとおいしいパンになります。
粉っぽくならないように、しっかり水に溶かしてから生地に入れるのがコツです。

よくある質問(FAQ)

ホームベーカリーでパンを作る時にヨーグルトは使ってもいい?

はい、ヨーグルトはホームベーカリーでも使えます。
プレーンの無糖ヨーグルトを使うのが基本です。

水分の一部をヨーグルトに置きかえることで、パンがしっとりしやすくなります。
また、ほんのりした酸味とコクが加わり、やさしい味わいになります。

ただし、入れすぎると生地がゆるくなったり、膨らみにくくなることも。
目安は、牛乳や水のうちの2〜3割をヨーグルトにするくらいです。

「材料を全部入れるだけ」で焼くホームベーカリーでは、水分量が特に大切。
生地がベタつきすぎないよう、最初は少なめで試すと安心です。

ヨーグルトを入れるとイーストなしでも発酵する?

ーグルトだけでは、イーストの代わりにはなりません
たしかにヨーグルトには乳酸菌が入っていますが、それでパンを膨らませることはできません。

パンをふくらませるためには、酵母(イースト)が必要です。
イーストは、糖を食べてガスを出すことで生地をふくらませます。

ヨーグルトに含まれる乳酸菌は体には良いですが、発酵の力は弱く、パン作りには向きません。
もし「イーストなしでパンを作りたい」場合は、天然酵母やベーキングパウダーなど別の方法が必要です。

ヨーグルトは、あくまで風味やしっとり感を出すための補助材料と考えましょう。

パンを作るときにヨーグルトを入れる効果は?

ヨーグルトをパン生地に入れると、いくつかのいいことがあります。

まず、パンがしっとりとやわらかく仕上がるようになります。
ヨーグルトの水分と乳たんぱくが、生地の保湿や風味に役立つからです。

さらに、ほんのり酸味が加わり、後味のよいパンになります。
市販のナンやベーグル、白パンなどにもよく使われる方法です。

ただし、入れすぎると生地がゆるくなったり、ふくらみにくくなるので注意。
水分の一部だけを置きかえて使うのがコツです。

無糖のプレーンヨーグルトを使いましょう。
砂糖入りのものは、生地が甘くなりすぎたり、焼き色がつきすぎることがあります。

パン作りにヨーグルトを入れると膨らまない?

ヨーグルトを入れすぎると、生地がベタついてふくらみにくくなることがあります。
でも、適量ならちゃんと膨らみます

パンが膨らまない原因は、ほかにもいくつかあります。
イーストが古かった、温度が低かった、水分が多すぎたなど。

ヨーグルトだけが原因とは限りません。
使うときは、レシピの水や牛乳の一部を20〜30%だけヨーグルトに置きかえると、ちょうどよいバランスになります。

また、無糖のプレーンタイプを使いましょう。
砂糖や果物入りのヨーグルトは、イーストの働きをさまたげることがあります。

少しずつ様子を見ながら調整していけば、おいしく膨らむパンが作れます。

まとめ

牛乳がなくても、パン作りはじゅうぶん楽しめます。
スキムミルクや豆乳、ヨーグルトなど、家にある材料で代用できます。

牛乳の代わりに使うときは、「水分」「コク」「風味」をどう補うかがポイント。
水だけでもパンは焼けますが、スキムミルクなどを少し足すと、仕上がりがぐっとよくなります。

ヨーグルトは入れすぎなければしっとり感アップに。
豆乳はクセがなく、牛乳の代用にぴったりです。

今日の材料でできるパン作り。
いつもの牛乳がなくても、工夫次第でふんわりおいしく焼けます。

まずは身近なもので、気軽にチャレンジしてみてください。

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